第8回 VFX技術者交流会メモ

参加した際のメモになります。

 

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●講演名

UE4を使った頂点アニメーション入門』

 

●登壇者

mokoさま(@moko_03_25)

 

●スライド (こちらからDLページへ)

 

●紹介内容

UE4を用いた頂点アニメーション入門~応用まで

・UEは4.22.1を使用

・Houdini+マテリアルの組み合わせに注目している

・頂点アニメについてはセガの人のブログや、エフェクトアーティストのTwitterなどでよく見かけるようになった

 

UE4のマテリアルノー

 ・『World Position Offset』を頻繁に用いる。頂点アニメに使える

 ・Sphereを用いて簡単に試してみたものを紹介

  Zに値をいれる+sin波を与えて上下移動

  頂点アニメを法線に+ノイズテクスチャ ランダムに拡大縮小したようにみせる

  もっと詳しくみていこうとすると数学の知識がある程度必要

 ・すぐに結果がわかる魅力がある

 

・エフェクトはローカル空間で制御することのほうが多い

 ・頂点を動かすために以下のようなフローを踏んでいる

  ワールド→ローカル→変形アニメ→ワールド

  ※必ず最後はワールドへ戻している

 ・相対的なローカルの値はワールド-相対空間で差を取得して割り出す

 ・sin(波形)やLerp(線形補間)なども用いる→ほかのパーティクルツールではスケールでやっていることをマテリアルで動かしたいときなどに

 

・行列

 ・私の知識不足のため、たいしたメモを取れていません・・

  この辺りは、スライド資料公開されてから見直します

 ・頂点回転のとき、法線も一緒に回転させる必要がある

 ・HDRテクスチャ BC7に圧縮

 ・Houdini 3チャンネル使える

 ・UVを頂点アニメの表現で使った資料は

  『大規模ゲーム開発のキャラクターマテリアル制作例』などでも見れる

 ・Houdiniは各頂点の位置が可視化されるため便利。UE4にも欲しい

 

・Vartex Animation Texture(VAT)

 Wateruさん(@WataruVFX)が中級者向けの本を出される予定

 UE4+Houdiniを組み合わせた事例。

 初心者には敷居は高いかもしれない・・とのこと

 

・おまけ

 ・不透明だけど透けて見える表現

  CEDEC2018の講演であった『モンスターハンター:ワールド』開発を支えた"アーティストが作ったシェーダとは』にあった疑似透過シェーダを参考にパーティクルでも試してみた

 

 ・行列について

  参考『予備校のノリで学ぶ大学の数学・物理youtube

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●講演名

『2DFX-エフェクトを描いて動かす』

 

●登壇者

TKOさま(@SzTko)

 

●紹介内容

・手書きエフェクトを制作するのに使用しているソフト

 ・CLIP STUDIO

  コマの管理がしやすい。投げ縄ツールが優秀(手ぶれ補正もある)

  前フレームが透けて見えるのでアニメ描きやすい(オニオンスキン機能)

  ipad pro版も使える。制作はipadを使うことが多い

 

・アニメーションは『タメツメ』が大事

 ・すべての動きにはタメツメがあると思ってもらっていい

  意識することによってメリハリがうまれる

 

日本アニメーション

 ・リミテッドアニメーション 24フレーム 2コマ~3コマに描くのが主流

・海外アニメーション

 ・フルアニメ 24フレームに1コマずつ描く

・コマ数は厳密には存在せず、2コマ3コマで描いてもOK

・慣れないうちはフルコマで描いてもいいかも

・同じ動きでもタイミングによって置くべき画の位置、形が変わる

 

以下は手描き実演

<炎>

 ・上昇気流意識する

 ・ひっぱられて・のびて・ちぎれる を繰り返す

 ・ちぎれ部分は丁寧に軌跡を描くことでクオリティがあがる

 ・いつも擬音を意識しながらつくっている

  爆発だとドッ・カーンとかリズムやテンポを思い描く

 ・現実の事象を理解してエフェクトにFBすると説得力がある絵になる

 

<雷>

 ・点滅(画面全体)がポイントになる

 ・一瞬で到達させて勢いを出す

 ・電気の威力を加えてみる、波形など

 ・雷は威力重視

 ・バッ・チーン!ピッ・カーン!

 ・雷にも種類がある、いろんな電気をみて組み合わせることが多い

  スパーク…波の動きが目で追えるぐらいゆっくりしている

  静電気…細いプツプツ

 ・前のコマを意識してつくることもある

  アニメーターの金田さんリスペクト、コマ送りで見ていた

  バラバラの動きでもタイミングが良いから見ていて気持ちいい

 ・最後はプツプツ切るイメージ、細い糸のような、残しを追う

 ・コマの間にわざと空白いれている、点滅後を力強くみせるため

 

<爆発>

 ・雷と同じく一気にエネルギーが解放される

 ・グレンラガンの爆発エフェクト好き

 ・丸の膨張という意識

 

<水>

 ・ある程度硬さがある

 ・今回は投げ縄ツールで描いてみる

 ・塊のまま飛んで、アーチを描いて消えていく

 ・軽やか

 

・手書きエフェクトのとっかかり

 ・とりあえず見よう見まねでまず描いてみる

 ・ルーチン

  練習→疑問がでる→疑問解決→練習…

  ※疑問が増えるということは上達している証拠!

・うまい人のをコマ送りでみると勉強になる

・2DFXで検索すると良いリファレンスがでる

・自然現象を観察する

・モチベーションを保つために、作ったものはとりあえず人に見せてみる

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●講演名

VFXにおけるSubstanceDesignerの活用方法』

 

●登壇者

カプコンVFX公式Twitter運営さま(@CAPCOM_VFX)

 

●紹介内容

・どういう経緯でSDを使うようになったのか

 ・最初は中の人が家で遊んでいたくらい

 ・ArtStation良く見て参考にしていた、つわものぞろい

 ・SDはノイズパターンがライブラリに初めから多いから便利、

  解像度の変更も多いので瞬時に対応しやすい

 ・認知したもらうために社内技術ブログを書いてアピール

 

・実は社内はHoudiniを使う人のほうが多い

 

・SDの新人研修が2週間ある

 ・中の人が講師担当

 ・新人さんが作ったもの、どれもレベルが高い・・

 ・ノーマルを知らない新人さんにも説明がしやすい、オンオフすぐに反映できる

 ・美大生の人にも分かりやすく、とっつきやすかったようだ

 ・シェーダとエフェクトの組み合わせも研修内でできるので、多様な表現が生まれた

 

・業務でのイテレーション

 発注がある→プロトタイプ作成→テスト→要望洗い出し→FB対応、修正→追加機能→テスト…の繰り返し

・ガラス割り

 ・FloodFillGrayScaleが便利(ただし2018にはない)

 ・大まかなガラスのカタチを先につくってしまう

 ・発注されたときは汎用的に使用したいとのことだったが、汎用的にも様々なニュアンスがあるため、発注者が求めるものをヒアリング、相談しまくった

 

・作成したジェネレータのリリースノート

 ・社内技術ブログで共有

・パラメータのエクスポーズ化はたくさんありすぎると触る人がわからなくなるので絞る

・OVERDRAW.XYZ

 ・英語だが参考になるサイト(こちらから)

フラクタル系のジェネレータをつくった際のはなし

 Lowpass-CurlField 英語のサイト参考

 

・ライブラリ化

 ・基本は誰でも使えるように組むことを心掛けている

 ・ちょっとしたエクスプレッションも書いた

  ・関連ノードがオンのとき、必要となるパラメータがオンになったり

 

・その他いろいろ

 ・pixel processorノード(参考:Pixel Processorとは)

 ・GLSLコードを見ながら、ノードに置き換えると・・ということもやった

 

▼講演中に出てきたノード名メモ

・FloodFill

 …塗りつぶしは、基本的なバイナリタイルテクスチャにより多くのバリエーションを追加できる高度なエフェクトセットの一部です。単独で使用するためのものではありません。代わりに、その他の塗りつぶし効果の開始点になります。この分割された個別のデータにより、より動的で、より最適化された、破壊性の低いワークフローが可能になります(公式サイトより)

・Gradient Linear

 …グラデーションノード、種類はいくつかあるうちの1つ

 

Vector Morph

 …ベクトルマップによって画像をゆがめる

 

・Height to Normal

 ...白黒のハイトマップをノーマルマップへ変換

・Curve

 画像の再マッピングに使用できる。

・Distance

 …0.5を超えるグレースケール値の入力最大値から外向きの線形フェードを作成

・RGBA Split

 ...インプット画像をR,G,B,Aチャンネルにそれぞれ分割

  チャンネルに個別に処理をしたいときに使える

 

・ジェネレータ

 ・特殊なことをやるより、日ごろのちょっとした不便を見つけてそれを問題解決する・・というのが良いのではないか

 ・そうすることで活用してくれる人が増える

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●エフェクト参考記事

com04.sakura.ne.jp